8. 改修

建物の改修は、老朽化した部分を修繕するだけでなく、法令改正や社会的要請、事業環境の変化に応じて施設を再構築する重要な機会です。BCP対応、ESG経営、長寿命化、働き方改革等、多様な視点を取りいれることで、建物の価値と事業継続性の両立を図ることができます。
日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)は、発注者の立場から、現況調査や運用実態の把握を通じて課題と可能性を多面的に分析します。将来像を見据えた改修方針を策定し、発注方式の検討、コスト、工程計画、設計、施工に至るまで、中立的かつ一貫して支援します。
また、稼働中施設の利用者やテナントへの影響を最小化しながら、実現性と安全性を両立した計画推進を実現。改修を単なる延命ではなく、価値創出のプロセスとして位置づけ、発注者の資産再生と戦略的活用を支援します。
8-1 リニューアル・バリューアップ計画の策定

建物の改修は、経年劣化や老朽化への対応に加え、利用価値や資産価値を見直す契機にもなります。築年数を重ねた施設であっても、用途や運用方針を再検討し、現代のニーズに即した価値を再定義することで、施設の役割を更新することができます。施設特性を踏まえた改修や機能再編は、集客力や収益性の改善に加え、企業イメージやブランド価値の向上にも寄与します。こうした取り組みは、建物の長期的な活用可能性を広げることにもつながります。
NCMは、現況調査や稼働状況の把握に加え、劣化状況、遵法性、BCP、ESG等、多角的な観点から施設を分析。発注者とともにリニューアルの方向性を検討し、既存建物の潜在的な価値を引き出す構想を提案します。必要に応じてコンバージョン(用途変更)や部分的な機能変更も視野に入れ、将来像に基づく空間再編や性能向上の方針策定を支援します。
さらに、改修後の運用方針やテナントニーズ、収支計画との整合性にも配慮し、改修計画を戦略的な施設マネジメントの一環として位置づけます。調査から構想立案までを一体的に支援することで、「何を、なぜ変えるのか」を明確にし、将来にわたる投資効果の最大化を後押しします。
8-2 改修工事の方針・コスト・工程の検討支援

リニューアルの方向性を定めた後は、現実的かつ効果的な改修内容を具体化し、コストと工程の見通しを立てることが重要です。特に用途変更や稼働中施設の改修では、利用者やテナントへ工事の影響を最小限に抑えながら、限られた期間と予算内で最大の効果を生むための検討が求められます。
NCMでは、施設の制約条件や運用スケジュール、テナント対応等を丁寧に整理したうえで、改修範囲の最適化を支援します。建物の構造的・機能的な制約を踏まえ、段階的改修や仮使用計画、工事中の利用者の導線等も含め、実行可能な工事計画を構築します。
また、実施設計や見積徴収の段階に先立ち、概算工事費や工程のシミュレーションを行うことで、発注者が判断しやすい情報を早期に提供します。コスト・工期・品質のバランスを踏まえた現実的な改修計画を策定し、プロジェクトの初期段階から着実な意思決定を支援します。
8-3 改修工事の発注・設計・工事支援

改修工事は、既存施設の制約や稼働中の運用、テナント対応等により、設計・施工の両面で調整が複雑化しやすく、限られた条件下での的確な判断と柔軟な対応が求められます。そのため、改修方針の具現化に向けて、設計者や施工者の選定から工事完了まで、一貫したマネジメントが重要となります。
NCMでは、建物の現況や改修の目的、運用・工事条件、予算、スケジュールを総合的に踏まえ、プロジェクト特性に応じて、設計と施工を別々に発注する「設計施工分離方式」や、同じ会社に設計と施工を一括で発注する「設計施工一括方式」等、最適な発注方式を提案します。加えて、技術力・対応力・実績・コストといった多角的な観点から候補会社を評価し、発注者の意向や工事条件、改修方針の実現に資する信頼性の高い事業者の選定を支援します。
設計段階では、既存図面や現地調査の結果をもとに、改修方針に即した設計内容を精査し、コストや工程、工事条件との整合性を確認・調整。必要に応じて技術的助言も行い、改修特有の制約や課題を先取りしながら、合理的かつ実現性の高い設計の成立を後押しします。
さらに、着工後も発注者の立場から品質・コスト・工程のマネジメントを実施。プロジェクト全体を通じて改修工事が計画通り、安全かつ円滑に遂行されるよう、継続的な支援します。
8-4 長寿命化、延命措置

建物を長く安全かつ快適に利用し続けるためには、目先の修繕や改修にとどまらず、構造・設備・仕上げの状態を正確に把握し、計画的な維持更新や性能向上を見据えた長寿命化の視点が不可欠です。特に築年数の経過した施設においては、将来の使用年数や投資計画を踏まえ、建替え・改修までの延命措置の妥当性を見極めることが重要となります。
NCMでは、既存図書の確認や現地調査を通じて、建物の劣化状況、遵法性、耐震性、設備の更新時期等を多面的に評価。さらに、維持保全コストの最適化や、今後の運用方針に即した設備機能の強化・改修の可能性を検討し、建物の現状と発注者の経営戦略を踏まえた実効性の高い延命計画の立案を支援します。
また、限られた予算の中でも、段階的な改修や中長期的な整備方針の選択肢を整理し、「どこを・いつ・どのように更新・補修すべきか」を明確化。将来的なリスクを見据えた継続的かつ戦略的な資産活用の実現に貢献します。
8-5 災害対応・BCP対応強化

近年の災害リスクの高まりを受け、改修工事を機に建物の災害対応力やBCP(事業継続計画)を強化することは、施設の安全性を高めるだけでなく、社会的責任の遂行や企業価値の向上にも直結します。特に築年数を重ねた施設では、建設当時の基準や想定に基づいた構造や設備が、その後の制度改正や利用環境の変化に十分に対応しきれていない場合も少なくなく、耐震性や非常用設備、防災・減災機能の再構築が重要な課題となります。
NCMでは、改修計画の初期段階から建物の立地条件や用途、事業継続上の重要性を踏まえ、BCPの観点から必要な機能強化を検討。耐震補強や設備更新に加え、非常用電源や災害時通信手段の整備、避難経路の確保、天井の落下防止等を通じて、災害発生時でも事業が継続できる空間と機能の再構成を支援します。また、避難ルートや一時避難スペースの整備、災害備蓄品の配置等、利用者の安全と安心を確保するための環境づくりも後押しします。
さらに、発注者のBCP方針や経営戦略との整合を図りつつ、優先的に取り組むべき項目を抽出し、段階的な改修計画への反映も支援。維持保全フェーズでの取組に加え、改修のタイミングを災害対応力の向上の機会と捉え、被害を最小限に抑え、早期の復旧を可能とする「レジリエンスの高い施設」の実現を目指します。
8-6 ESG対応・環境価値の向上支援

建物の価値は、機能性や意匠性にとどまらず、環境性能や社会的責任、ガバナンスといったESGの視点からも評価されるようになっています。省エネルギーや温室効果ガス排出量の削減といった環境対応は、企業の経営方針や投資判断、さらには求職者からの支持にもつながる重要な要素です。
NCMでは、発注者のESG経営やサステナビリティ方針を踏まえ、既存施設の現状や運用状況を分析し、環境価値向上に向けた多角的な支援を行います。エネルギー消費量、温室効果ガス排出量、水使用量等を定量的に評価し、高断熱化や高効率設備への更新、再生可能エネルギーの導入等、施設特性に応じた改善策を検討。省エネ効果と費用対効果の両面から、実行可能な選択肢を提示します。
また、CASBEE、LEED、BELS等の環境認証取得を見据えた設計・改修方針の整理、計画初期段階での評価や申請の支援も行います。発注者のブランディングや情報開示にも寄与する取り組みとして、戦略的な意思決定を後押しします。
さらに、補助金制度や地域のエネルギー事情も踏まえ、発注者が無理なく長期的に取り組める環境対策を提案。将来的な報告や情報開示に備えたデータ整備・可視化も支援します。
施設の環境性能を「見える化」しながら、持続可能な社会と企業価値の両立を目指し、建物単体の改善だけでなく、保有施設群も考慮した総合的なコンサルティングを提供します。
改修を通じて得られたデータや運用、維持保全の知見をもとに、次の段階では建物の将来活用や再構想を検討します。建替えや解体も視野に入れた中長期的な資産戦略を、発注者とともに描きます。
※本ページで紹介しているマネジメント手法は、NCMのCMrが日々実践している業務内容の一部です。
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