施工・品質コンサルティング
施工・品質コンサルティングは、建設プロジェクトにおける施工性・品質・工程・コスト等を多角的に分析・整理し、発注者が合理的かつ的確に判断できる環境づくりを支援するサービスです。
施工段階にとどまらず、企画・設計の初期段階から施工計画や工事工程を見据えた助言や検討を行い、早期に課題を整理して実現性を高めます。複雑な敷地条件や施工条件を踏まえた合理的な設計へのフィードバックも行い、プロジェクト全体の整合性と完成度を高めます。
建物の質は、判断の質で決まります。その判断を支えるのが、NCMの施工・品質コンサルティングです。
施工段階は、構想が「現実の建物」へと変わるプロジェクトの要所です。設計図書を基に仕様や材料の決定、品質の管理、工程調整等、発注者は短期間のうちに多くの重要な判断を求められます。
私たち日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)は、施工段階だけでなく、企画・設計の初期段階から施工性や品質、工程を見据えた支援を実施します。特に複雑な敷地条件や施工条件を持つプロジェクトでは、早期に課題を整理し、対応策を盛り込むことで、設計段階と施工段階をなめらかにつなぎます。
さらに、現場への即応にとどまらず、設計への助言や調整を通じて、プロジェクト全体の整合性と完成度を高めます。コスト・品質・工程、そして将来の運用に至るまで、全体最適の実現に向けた意思決定を支えます。
建物の価値は、現場での一つひとつの判断の積み重ねの結果です。そこで必要となるのが、発注者のそばで判断を支える専門家。それが、私たちNCMの「施工・品質マネジメント」です。
発注者が直面する代表的な困りごとの例
・事業を計画しているが、どのくらいの工期が必要なのか分からない
・工事が難しい立地条件だが、計画に無理がないかを確認したい
・施工者から提示された工期が想定よりも長すぎる。短縮の余地はあるのか?
・施工者に相談したいが、契約や発注を前提とせずに検討したい
・工期延長や品質トラブルが生じないか不安だ
・施工者や設計監理者の対応に違和感があるが、どう対処すればいいかわからない
といった声が聞かれます。
NCMは個々のプロジェクト毎に発注者が直面する一つひとつのお困りごとの解決にむけて、発注者に寄りそい丁寧に支援いたします。
NCMが危惧することの代表例
1. 企画、設計段階において施工計画を含めた検討の不足による影響
企画、設計段階で施工計画の検討が不足していると、着工する前後になってから、計画に無理があったと気付くことがあります。それは「時すでに遅し」です。計画の見直しや企画、設計のやり直し等の後戻りが発生し、事業スケジュールの遅延や中断、予期せぬコストの発生にもつながります。
2. 施工段階におけるトラブルの影響
施工段階で品質、環境面のトラブルが発生すると、予定した工事工程が遅延してしまいます。また、トラブルの内容によっては発注者が対応を行わなければならなくなってしまうことがあります。
3. 施工段階における「もの決め」スケジュールの遅延による影響
施工段階は、工事工程表に合わせて多くの図面や仕様書をもとに、仕様等を最終決定し発注する局面です。しかし、調整が難航し決定が滞ってしまうと、予定した工事工程に無理が生じ、品質や工程等へ悪影響が発生してしまいます。決定にあたっては発注者の意向を踏まえつつ、設計者・施工者による設計変更やコスト確認、工事調整等を総合的に整理しながら進める必要があります。さらに、コスト、品質、使い勝手やメンテナンス性等、複数の要件を考慮する必要があり、判断の難易度は一層高まります。
NCMが支援できること
NCMは、お困りごとや不安、混乱を未然に防ぐために、中立的な立場から複数の選択肢と判断材料を提示し、発注者の意思決定を支援します。
施工前から品質と施工性を支える
・企画・設計段階から参加することで、現実的かつ合理的な施工計画や工程、仕様を検討
・「後戻り」や「やり直し」が起きにくい設計・計画を助言
・高難度工事や特殊条件下のプロジェクトにおいても、施工者とは独立した立場から検証と対策を支援
現場と発注者を「翻訳」してつなぐ
・設計段階から蓄積した情報と経験を活かし、設計・施工関係者をつなぐ「翻訳者」として支援
・発注者の意思を設計・施工側に正確に伝え、スムーズな調整と合意形成を支援
・複雑な状況でも「今、何を決めるべきか」を整理して提示
全体最適を見失わない「第三者の視点」
・設計段階から竣工後の運用まで、全体を俯瞰して検討を支援
・現場の状況に流されず、中立的かつ冷静に課題を分析
・工期・コスト・品質等のバランスを踏まえて最適な判断を支援
発注者とともに最善の結果を目指すパートナーとして、私たちはプロジェクトの確実な推進を支えます。
提供する主なサービス
【工事前:企画・計画段階から設計段階、発注段階】
① 参考工事工程表の検討
② 参考施工計画の検討
③ 敷地条件に対するリスク等の検証
④ 既存図の読取
⑤ 検討協力者を伴う技術検討
⑥ 別途工事が参画するプロジェクトにおける工程立案調整支援
⑦ 設計内容から施工性・整合性の技術検証(設計内容のレビュー)
⑧ 施工者の選定における施工者提案のレビュー

【施工計画・工程表の例】
【工事着工後】
① 施工段階におけるアドバイザリー
② 工事図面の作成・確認・承諾実施状況のモニタリング・助言
③ 工事図書図面の確認・助言
④ 工程表のレビュー・助言
⑤ 現場施工状況の確認・助言
⑥ 別途工事のスケジュールマネジメント支援
⑦ 現場定例・打合せへの同席・助言
⑧ 工事中トラブル・計画変更時の影響分析と助言
⑨ 発注者への報告資料・判断材料の作成補助
⑩ 検査・是正確認の立会いと品質確認

【現場施工状況の確認助言のアドバイス・助言シートの一例】
【共通】
① 施工の品質計画に関するレビュー
② 発注者・設計者・施工者の間の調整支援
③ 将来運用・維持管理の視点からの確認・助言
④ 工程短縮、コスト削減にむけた改善事項の有無確認、アイデアの抽出

【定例会議を支援する様々なCMツール例】
支援の成果 ― 支援によって何が変わるのか
NCMの施工・品質コンサルティングは、「設計と施工の整合」や「発注者の判断支援」にとどまらず、プロジェクト全体にわたる実務的な改善と成果をもたらします。
私たちがこれまでの支援を通して実現した代表的な成果の一部を紹介します。
事例1 意思決定が停滞する会議運営への対応
課題:各社の主張が平行線を辿り、会議が長時間化・形骸化。さらに発注者が方針を決めるための判断材料も整理されていませんでした。
NCMの取り組み:NCMが課題を整理し、意思決定に必要な情報を分かりやすく整理したことで、発注者が納得感を持って判断できるよう支援しました。結果として、会議の進行が効率化し、スムーズな意思決定につながりました。
事例2 施工難易度が高いプロジェクトにおいて施工技術の観点から設計を支援
課題:施工難易度が高いプロジェクトのため、工事スケジュールの長期化や工事費が予算を超える懸念が生じました。設計段階で設計者が施工計画を検討していましたが、有効な対応策が見つからず、発注者も施工者への相談を控えたい状況でした。その結果、スケジュールやコストへの影響が懸念され、事業計画全体にもリスクが生じていました。
NCMの取り組み:NCMが施工技術の観点からアドバイザリーを行い、設計者とともに設計図書を調整しました。その結果、予算内の工事価格で工事契約を実現しました。

事例3 コスト低減の提案に対する判断支援
課題:工事費の低減に向けて、設計・施工各社から多数のVE(Value Engineering)案が提案されました。しかし、発注者はどの案が最も効果的なコスト削減案であるかを理解するのが困難でした。そのため、提案内容を自ら評価し、最適な案を選定することができませんでした。
NCMの取り組み:NCMはコスト面に加え、設計意図・品質・工程、メンテナンス性等多角的な観点から各提案を分析し、メリット・デメリットを整理しました。これにより、発注者が判断に必要な情報を正しく把握し、納得して最適な案を選定できるようになりました。
事例4 品質課題を早期に捉え、監理体制を再構築
課題:施工現場で軽微な不具合がいくつか発生していました。発注者はこれらの小さな不具合が将来的に大きな問題に発展するのではないか懸念していました。
NCMの取り組み:NCMは定期的に現場状況をモニタリングし、早期に品質課題を抽出するとともに、監理体制の見直しと是正手順の整理・共有を実施し、設計者・施工者との連携体制を強化しました。これにより、重大なトラブルの発生を未然に防ぎ、発注者の安心感を高めました。

その他によくいただくご相談
ご相談1 専門的な内容の協議において、発注者として正しい判断ができているか不安
NCMの支援内容:設計者・施工者との協議内容を技術的背景も含めて分かりやすく整理・翻訳し、判断のポイントを明確にします。どの選択がより適切かを助言し、発注者が自信を持って意思決定できるよう支援します。
ご相談2 施工者から設計変更や追加費用要望の妥当性を判断できない
NCMの支援内容:設計図・契約内容・施工状況・将来の運用やメンテナンス等を多角的に確認します。必要に応じて代替案や留意点も整理し、発注者の意思決定を支援します。
ご相談3 各種検査において”品質が本当に確保されているのか”判断しづらい
NCMの支援内容:第三者の観点で各種検査に立ち合い、不具合の有無や品質を確認します。また、課題や懸念事項がある場合は改善に向けて助言を行いします。
NCMの施工・品質に対する想い
「現場を理解しながら、中立を貫く。」それが、私たちのスタンスです。
施工・品質に関わる課題は、企画・設計段階から始まっています。設計と施工、発注者と事業関係者等、様々な立場が交錯するなかで、どのような判断を下すかがプロジェクトの成功に影響します。そのため、迅速かつ的確な判断が常に求められ、緊張感が伴います。
私たちNCMは、こうした重要な局面で、発注者の立場を踏まえながらも、あくまで中立的な視点を保ちます。現場を深く理解し、設計の意図を読み取りつつ、事業全体を俯瞰し、合理的な判断を支えることが私たちのNCMの施工・品質コンサルティングの使命です。
私たちは、施工の実務を深く理解しています。設計の意図も読み解きます。しかし、施工者でも設計者でもありません。発注者、設計者、施工者、多様な関係者と対話を重ね、見えにくい課題やリスクを明らかにし、発注者が自信をもって判断できるよう、必要な情報を整理して提供します。
また、私たちが目指すのは課題を単に解決することにとどまらず、その先にある「価値の実現」を見据えて、発注者とともに伴走することです。
プロジェクトを支えるのは、技術力だけではありません。私たちが最も大切にしているのは、「正直さ」と「信頼関係」、そして「誠実な判断」です。
NCMは、長年の経験と技術を活かし、超高層建築や鉄道隣接の都市開発、大規模医療・教育施設といった複雑な条件のプロジェクトでも、常に発注者に寄りそい、目標の実現に向けて柔軟なサポートを提供します。
コンサルタント紹介

平川 貴士
シニアディレクター
大手建設会社で、工事現場や建設プロジェクト全般を統括・運営する部署で複数のプロジェクトのマネジメントや、公共・民間を問わず様々な建設現場の施工管理を経験して入社。
企画・計画段階から施工、解体、新築、改修、再開発等多様なプロジェクトを担当しています。
これまで培った経験と知識を活かして、クライアントの皆様のご要望に応じたサポートをいたします。

佐々木 賢一
ディレクター
実際に数多く建物を造ってきた現場経験を活かし、クライアント側の想いと、建物を造る側の想いを重ね合わせる事により、クライアントのニーズに沿った建物の実現をサポートいたします。
施工段階のマネジメントを得意としておりますが、企画段階や設計段階のプロジェクトも、実際に建物を造る側の視点を重ねて品質・コスト・スケジュールメリットのある提案をいたします。

松尾 忠明
ディレクター
ゼネコンおよびビル管理会社建築部門をへて入社。新築・改修・解体や商業施設・スポーツ施設等多様なプロジェクトを担当。
ゼネコンにて従事した施工管理 業務の経験を基に、これまで培った品質・安全管理のスキルを活かし、高品質な建設プロジェクトを実施するとともに品質・安全面でのリスクの要因を先取りしトラブル発生の発生を未然に防止することに留意しながら、建設事業において重要となるクォリティとスケジュール・コストのトータルマネジメントを推進いたします。

高橋 亮太
ディレクター
大手ゼネコンにて28年間、国内外の建設プロジェクトにおける施工管理業務に従事。現在は、全国の卸売市場の再整備計画をはじめ、病院・学校等多様な建築プロジェクトを担当しています。
公共・民間を問わず、クライアントの皆様が抱える課題や疑問に真摯に向き合い、これまでに培った知見やネットワークをフルに活用し、フットワーク良く、建設プロジェクトに携わる関係者の「想い」にこたえます。

田中 浩之
ディレクター
大手ゼネコンにて37年間、国内における多様な施設(超高層、医療、大学、公共、住宅、事務所、商業、美術館、物流、冷蔵、工場等)の施工計画、施工管理業務に従事したのちに入社。
過去の経験や知見を活かし、プロジェクトの企画、基本計画段階から設計段階、現場施工段階において、発注者の皆様のご希望に常に寄りそいながら、様々なサポートをいたします。

松田 斉之
エキスパート
主に新築工事を中心に、時には改修工事や地下解体等、多種多様な建築に携わってきたことが、現在の知識の源です。建設コンサルタントとして、得意分野である施工段階のマネジメントに加え、計画段階では建替えを繰り返すローリング計画等にも参画しています。
皆様の「こうしたい」を、現場で「こうできる」に変えるために現場経験を活かした「通じる提案や発想」で皆様のお手伝いをいたします。
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