データセンター
データセンター※(以下、DC)に求められるのは、高度な安全性、信頼性、可用性、環境性、耐障害性、保守・更新性。「365日24時間ノンダウンDC」、生成AI想定の「ティアフリーDC」等、発注者・施設管理者の複雑かつ多様なニーズを実現させるために、NCMは基本構想・設計・構築・運用の各段階で支援します。
DCには、データホールにおけるサーバ排熱に対する冷却システム、「365日24時間ノンダウン」を実現するための冗長化された非常用発電機、特高設備、UPS、チラー、FWU等の諸設備の配置、単一障害点の回避、将来実装を考慮したレイアウト、厳格なセキュリティ対応等、他用途に比べて高い設計精度と技術的整合性が求められます。
さらに、ゼネコン・サブコン・機器メーカー等との調整や、LLE(長納期品)を考慮した設計・施工スケジュール、L0~L6の段階的なコミッショニングを踏まえての段階実装計画等、計画から運用までを一貫して見据えたマネジメントが不可欠です。
私たち日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)は、発注者・DC事業者・設計者・施工者・専門コンサルタントといった多様な関係者の間に立ち、要求要件の構造化と合意形成を主導します。OPR、BoD等の発注者要求事項に応じた設計条件の整理、計画と運用の可視化、リスク分析と複数案の提示を通じて、実現性の高いDC構築を支援します。さらに、完成後も運用プロセス(段階実装)に伴走し、DC環境の最適化に貢献します。
※データセンター(Data Center)とは、サーバーやネットワーク機器を設置し、24時間ノンダウンで稼働させるためにつくられた専門施設です。
サーバーを安定して運用するため、電源・空調・セキュリティ等の高度な設備が備えられています。
社会のデジタル化、クラウド利用の拡大、AI活用の進展により、データセンターは企業活動だけでなく、社会インフラとしても不可欠な存在となっています。
データセンター向けコンストラクション・マネジメントの流れ

DCは、冗長化された設備・安全要件・環境性能・段階実装等、他用途と比較して検討の幅が広く、高い設計精度と調整力が求められます。計画初期から、設計・施工・運用準備までの全工程が密接に連携して、初めて「365日24時間ノンダウン」なDCが実現します。
NCMは、発注者・DC事業者の想いと現場の実務をつなぐパートナーとして、構想段階から「発注者要求事項に即した設計条件の可視化」と「高度な整合を要する設計・工程の事前調整」を主導します。運用段階も見据えた計画・判断を支援し、DCの安全性・信頼性・更新性の確保を後押しします。
【01. 企画・構想・計画フェーズ】
DCのスタート地点は発注者要求事項を「計画に落とし込む」ことから始まります。発注者・DC事業者・テナント等関係者の立場や目的が異なる中で、要求は多岐にわたります。
NCMは、発注者・DC事業者とのヒアリングを通じて、機能要件・空間要件・安全条件等を構造化します。さらに新築以外の選択肢(改修・既存活用)も含めた比較検討も支援、合理的で実現性の高い計画策定を支援します。
・支援例:デューデリジェンス・フィジビリティスタディ、電力・通信会社ヒアリング、要望ヒアリング、与条件整理、将来拡張性の検討、予算化資料作成
【02. 基本設計・実施設計フェーズ】
DCの質と技術的成立性を両立させる設計支援段階です。冗長化された設備・安全要件・環境性能・段階実装等、専門性の高い要求条件を設計に反映させることが必要です。
NCMは、設計与条件書の作成支援や設計レビューを通じて、DC環境の整合性を確保します。検討中の仕様やレイアウト案等にも中立的に評価や助言を行い、発注者の判断を支えます。
・支援例:設計レビュー、設備配置の整合性チェック、機器配置シミュレーション、CMトラッカーの活用による設計段階でのリスク低減
【03. 発注・契約フェーズ】
施工者への詳細仕様・業務範囲提示により、発注者の想いを具現化する段階です。発注者の想いを言語化・構造化し、見積要項書、プロジェクト実施要領を作成し、設計図書と合わせて施工者に提示を行うことで、精度の高い見積徴収を支援します。
分離発注の場合は、統括管理業務、総合調整業務の業務内容・役割分担を明確化し、分離発注時のコストの透明化を実現します。さらに見積書と併せてVE/CD提案を施工者に求め、コストマネジメントに関するフロントローディングを行い、合理的で確実な推進を支援します。
・支援例:見積要項書・プロジェクト実施要領作成、VE/CD判断支援、総合図作成要領・提出書類作成要領等の作成
【04. 施工フェーズ】
設計を具現化する施工段階は、設計を具現化するために詳細調整と判断の積み重ねが重要です。DCでは、工事中盤以降にテナント決定に伴う仕様決定が生じることも多く、柔軟かつ的確な現場対応力が求められます。
NCMは、VE/CD提案への技術的な評価、施工図チェックを行い、工程再編・リスク対応についても発注者が適切な判断が行えるよう材料を提供します。また、設備更新や将来改修のしやすさ等、長期的な運用を意識した施工助言や提案を行い、プロジェクト全体の最適化を支援します。
・支援例:施工図レビュー、レイアウト変更に伴う設計変更支援、VE/CD判断支援、デザインマネジメントトラッカーの活用による施工段階でのリスク低減
【05. 立ち上げ・運用準備フェーズ】
「竣工=ゴール」ではなく、「運用開始=ゴール」です。DCでは、データホール環境の立上げ、通信設備との接続、コミッショニング、サーバ搬入、DC運用開始等、DCには「365日24時間ノンダウン」を維持するための緻密な段階実装計画が必要です。
NCMは、スケジュール・移転・保守運用計画を包括的に支援。運用開始後の初期トラブルも想定してサポートします。
・支援例:段階実装計画、サーバ搬入調整支援、運用マニュアル整備支援
【06. 運用・改善フェーズ】
DCは、竣工後の運用段階からが本当のスタートです。サーバ機器やITインフラの進化に応じて、データホールの改修や機能更新が求められることも少なくありません。
NCMは、施設の利用実態や運用課題を踏まえた中長期保全計画の策定支援、軽微な改修・設備更新への助言、改善提案の技術的な検討を行います。定期的なレビューや予算・稟議支援を通じて、変化に柔軟に対応できる持続可能なDC環境を実現。「段階的に育てる」という視点で、発注者とともに長期的にDCを支えるパートナーとして寄りそいます。
・支援例:中長期保全・更新計画の整理、段階実装支援、設備更新の優先順位検討、軽微な改修マネジメント
私たちの得意分野
CxA(コミッショニングオーソリティ)としての知見を活かした、DCの品質確保
・海外基準に対応したフェンス・ボラード等の仕様確認、セキュリティゲート、⽣体認証等による段階的セキュリティゾーンの構築
・中央監視、⾮常⽤発電機、特⾼、UPS、⾼調波対策、漏れ電流、避雷、将来更新を考慮したEPS・ラックスペースの確保、バスダクトスペースの確保等の設備対応
・屋上設置のチラー、室外機への発電機煙道からの排熱の影響の有無を検証、データホール内の温度のCFD解析検証、CRAH仕様・断⾯等の検討
NCMは、第三者性が重要なCx業務を単独で対応することも可能です。

【CxA業務体制イメージ】
設計レビューにより単⼀障害点を洗い出したうえでの、DC冗⻑化システム構築
・電⼒や通信の複数系統の引込を確保したうえで、DCの冗⻑化システムを構築
・施⼯計画書、施⼯図、総合図の監理者・設計者チェック状況の確認、単⼀障害点の洗い出しを⽀援
・発注者要求事項と設計者対応状況が記載されたデザインマネジメントトラッカー、課題管理表等の確認、設計者の検討漏れを防⽌
DCでは、冗長化された設備が高密度に集中します。これらが安全かつ効率的に機能するためには、設計初期からの整合性確保と施工段階での調整力が不可欠です。NCMは、複数設備の交差・層構成・機器配置の納まりを事前に検討し、設計者と連携して干渉・冗長・運用上の不具合を未然に回避。また、初期実装計画から段階実装計画も含めて支援します。

【デザインマネジメントトラッカーの運用、フローイメージ】
液冷・液浸システムの知⾒を活かした、⾼負荷ラックへの対応、冷熱活⽤検討
・⽣成AIの発展等に伴い、CPU中心の8kw/ラック程度から、GPUがDCの50〜100kW/ラック程度へと移行が進む中で、液冷・液浸システムの構築が今後は必要
・液冷・液浸システムに対応した床耐荷重設定・漏⽔対策、必要スペースの整理、必要な電気・機械設備の仕様調整が今後は必要
・発注者およびDC事業者による冷排熱活⽤システム構築も、今後は重要な検討ポイント
NCMは高負荷化が進むDCの課題に対し、実現性の高い計画と合理的な判断を支援します。

【サーバ冷却方式の変遷イメージ】
DCの事業性を確保するための、豊富なコストデータを活かしたコストマネジメントの提供
・実現性の⾼い確実なコストアロケーション
・設計段階におけるVE/CD提案、コスト調整会議設定により、概算算出精度の向上を支援
・工事発注段階での見積内訳書の金額、見積条件内容の確認および工事段階における設計変更に伴う変更内容・⾦額をコスト調整会議等で管理・助⾔
・運用開始後に発⽣する追加実装にも対応できる、発注仕様書の作成

【段階的なコストマネジメントのイメージ】
リードタイムや⼯程等の最新動向を把握した、スケジュールマネジメントの提供
・海外製品等の採⽤も多いDCは、リードタイムを正確に把握し、遅滞のない先⾏発注等を実施
・供⽤開始時期の遅延が⽣じないよう、マスタースケジュールの進捗管理や、総合図等の承認時期のスケジュールマネジメントを推進
・DC特有の⻑納期品(LLE)の製作開始・完了・納品時期、コミッショニング(Cx)について、重点的なスケジュールマネジメントを推進

【DCマスタースケジュール上のポイントイメージ】
運⽤後の改修・更新や追加実装を考慮した、ライフサイクルマネジメントの提供
・将来のラックおよび設備機器の追加実装・更新を前提とした設計および仮設計画となっているかの確認
・今後発⽣する修繕⼯事等、ライフサイクルコスト(LCC)の正確な把握
DCは、竣工後も常に進化し続ける分野のため、技術革新や運用方針の変化に合わせた機能改修やレイアウト変更が求められます。また、長期にわたる安全性・機能性の確保と、柔軟な改修対応力を備えた施設運用が求められます。
NCMは、将来の運用方針や機器更新の可能性を見据え、設計・施工段階から改修性・保守性を考慮して支援を実施します。さらに、運用開始後も中長期の保全・更新スケジュールの策定支援や、個別改修プロジェクトの立ち上げ・調整にも対応します。
発注者とともに「使いながら育てる」観点で、長寿命かつ高性能なDC環境の持続を実現します。

【DC特有のLCMのポイントイメージ】
提供サービス⼀覧
・建設・改修の複数案比較と意思決定支援
・与条件の整理支援
・DC デューデリジェンス・フィジビリティスタディ
・DC コミッショニング
・DC ピアレビュー
・DC 現場巡視レビュー
・設計与条件書の作成支援
・設計者選定プロポーザル支援
・設計内容のレビューと技術的評価
・LLE(長納期品)、コミッショニング工程を含む工程検討支援
・工事区分整理と別途工事の調整支援
・専門設備業者との調整・技術検討支援
・運用マニュアル・BCP対応計画の支援
・改修・長期保全計画の検討支援
・設備更新を見据えた機器配置・搬出入計画
・安全対策・リスク対策計画の検討支援
・維持管理コストと設計仕様のバランス検討
・運用開始前の初期トラブル予測と対応準備
・長期運用を見据えた施設評価と改善提案
私たちの特長
発注者の要望を「空間」と「仕様」に翻訳する対話力
複雑な機器冗長化の考え方・分野特有の用語・設備条件を丁寧にヒアリングし、それらを建築・設備仕様に変換して設計与条件として整理します。発注者・施設部門・設計者をつなぐ翻訳者として、初期段階から高精度な要件形成を支援します。
「DC運用を止めない」工程・立ち上げに強い計画力
LLE(長納期品)・試運転・コミッショニング・初期実装、段階実装……。複雑に絡むスケジュールを統合的にマネジメントします。「DC運用を止めない」のために段階実装の検討も含めた工程戦略と運用支援を行います。
設計者と施工者をつなぐ「技術マネジメント」
冗長化された高度な設備系統や厳格な室条件を満たすには、設計段階からの技術整合と、施工段階での調整力が不可欠です。施工性・安全性・工程への影響を見通し、DCとしての質を下げない判断と記録や合意形成を発注者に代わってリードします。
将来の更新・改修も見据えた「しなやかな設計支援」
竣工時が完成ではなく「出発点」であることを前提に、設備更新を前提としたフレキシブルなゾーニング・配管設計・動線設計を検討します。運用後も「使いながら育てられる」DC環境を計画段階から実現します。
運用フェーズも視野に入れたコンサルティング
単なる建設管理にとどまらず、サーバ稼働開始までの立ち上げ支援・初期トラブル対応・維持管理計画の策定にも対応します。運用段階で発生する改善ニーズにも継続的に寄りそいます。
国内系・外資系、都市型・郊外型等を問わず、蓄積された「専門性と事例知見」
国内系・外資系、都市型・郊外型、生成AI想定の「ティアフリーDC」、再エネ利用のグリーンDC等、様々な発注者要求事項や建設条件にこたえてきた豊富な支援実績があります。ハザード対応や外資系テナント特有の要件に対する理解をもとに、標準化された対応ではなく「適応型の支援」を行います。
データセンター実績
CMr紹介

里 則克
ディレクター
外資系DCを中心に多数のDCプロジェクトを担当。戦略策定、詳細なSoW調整を含む契約条件調整、ビジネスマイルストーンの抽出、トラッカーを活用した重要な事業・技術課題の抽出と調整、調達管理、各種レビュー等を包括的に管理することでプロジェクトの可視化とリスク低減を主導。
技術と経験に裏打ちされた俯瞰的な視点で健全なプロジェクト進捗管理を実現し、発注者の意思決定と満足度向上に寄与します。

野﨑 寛司
ディレクター
DCドメイン設立時より数多くのDCプロジェクトを担当。企画段階でのDCデューデリジェンス、設計・施工段階でのピアレビュー、マスタースケジュール管理、プロジェクト・コストマネジメントに加えてコミッショニングまでを実践。
企画・設計・施工段階での課題の見える化による発注者の意思決定や業務推進を支援。多くのステークホルダー間の調整を確実に行い、発注者の目線でDCコンサルティングサービスを提供します。

飯塚 宏
エキスパート
30年以上にわたり数多くのデータセンタープロジェクトを担当。DCを始めとする機械設備系エキスパートであり、コミッショニングまでを含む広範な知見と実績を有します。
DC設計・施工の各段階における機械設備系重要課題の抽出や解決策提案を確実に実行し、リスク低減や発注者の意思決定を支援します。
付加価値の高いPM業務、CM業務、ピアレビューを機械設備系DCスペシャリストとして履行し、発注者の満足度向上に寄与します。

瀬川 英行
エキスパート
DCドメイン設立時より数多くのデータセンタープロジェクトを担当。DCを始めとする電気設備系エキスパートであり、コミッショニングまでを含む広範な知見と実績を有します。
DC設計・施工の各段階における電気設備系重要課題の抽出や解決策提案を確実に実行し、リスク低減や発注者の意思決定を支援します。
付加価値の高いPM業務、CM業務、ピアレビューを電気設備系DCスペシャリストとして履行し、発注者の満足度向上に寄与します。
CONTACT
お問い合わせ
建設プロジェクトに関するあらゆる疑問にお答えします。
お気軽にお問い合わせください。
メールでのお問い合わせ
お問い合わせはこちらお電話でのお問い合わせ
Tel. 03-5803-9770 平日9時10分〜18時10分RECRUIT
採用情報
NCMは、総合マネジメントファームのメンバーとして、
ともに未来をつくっていくための人材を募集しています。
