海外進出プロジェクトコンサルティング

多くの日系企業の海外進出を、中国・東南アジア・南アジア・中南米・欧州等世界各地で支援してきた実績をもとに、グローバルな視点から質の高いマネジメント・コンサルティングを提供しています。

海外進出の成功には初期段階からの参画が重要です。

私たち日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)は、敷地選定から建設計画、法規調査、設計・施工者選定支援等、企画段階から工事完了までを一貫して支援します。さらに、グローバル視点と現地の特性を考慮したトータルマネジメントサービスを提供しています。

海外建設プロジェクト支援業務メニュー例

敷地選定支援

進出国の都市特性や法規、インフラ状況、土地リスク、事業リスクを踏まえ、複数候補地の比較・評価を行います。将来的な拡張性やサプライチェーン、従業員のアクセス性等も含め、事業目的と投資計画に適した敷地選定を支援します。

設計与件書作成支援

進出国の建築法規・文化・運用ニーズを踏まえ、発注者の事業目的・機能要件・コスト・品質水準を整理し、設計の前提となる与件書を作成します。現地の設計者や関係者との認識差を防ぎ、適切な設計プロセスの起点をつくります。

設計施工者選定支援

現地の工事水準・契約慣習・企業特性等を踏まえ、設計者・施工者の選定条件を整理し、評価項目・入札プロセスを構築。技術力・実績・リスク対応力を客観的に比較し、信頼できるパートナー選定を支援します。

設計内容レビュー

現地の法規や施工環境、資材・労務事情を踏まえ、設計の実現性・施工性・安全性・コスト妥当性を第三者視点で確認します。過剰・不十分な仕様やリスク要因を早期に抽出し、設計の最適化と品質確保につなげます。

工事技術コンサルティング(施工状況の確認)

現地施工者の工法・品質管理体制・安全体制を把握し、日本基準や発注者の要求水準とのギャップを評価します。不具合の兆候や工程遅延リスクを早期に抽出し、是正方針の検討・改善策の助言を行います。

海外進出プロジェクト成功のための要件

海外での建設プロジェクトは、自然環境、制度、文化、技術水準等日本とは大きく異なり、多くのリスク要因が複雑に関係します。
ここでは、私たちNCMが各国でのプロジェクト経験を通じて得た知見をもとに、海外進出プロジェクトを成功に導くためのポイントの一部を紹介します。

各国の特徴 (中国 ベトナム タイ インドネシア インド)

中国

1. 自然災害(特に洪水)への対策が必須
・沿岸都市や大河合流地域では洪水リスクが高いことがあるため、盛土や雨水遮断弁、止水板等の対策が重要
・災害発生後に法規が変更されることもあるため、先を見越した設計が必要

2. 開発区の制度とインフラ事情の理解
・「五通一平」等のインフラ整備状況や土地の引渡条件(盛土、残置物、汚染等)を事前に確認
・開発区との良好な関係構築がプロジェクト成功の鍵

3. 発注方式の選定と設計施工体制
・日系ゼネコンへの設計施工一括発注が主流で、責任の一元化と品質確保が可能
・ローカルゼネコンとの分離発注もあるが、品質管理に注意が必要

4. 設計・施工段階での技術レビューの重要性
・中国の設計は深度が浅く、標準設計が多いため、日本レベルの品質を確保するには技術レビューが不可欠
・設計院との協議や図面の精度向上が求められる

5. 現地文化・慣習・労務管理への対応
・農民工による施工が多く、品質管理には現地スタッフによる継続的な指導が必要
・春節や厳冬期等の季節要因による工期遅延リスクも考慮した工程計画が重要

ベトナム

1. 自然災害(特に洪水)への備え
・毎年洪水が発生しており、盛土や調整池、床高設定等の対策が必須
・工業団地の選定時には過去の冠水履歴や地盤高の確認が重要

2. 地盤・気候への技術対応
・地盤沈下や軟弱地盤への対応として杭支持や地盤改良が必要
・北部では冬季の結露、南部では暑熱対策が設計に影響

3. 発注・設計方式の工夫
・日系ゼネコンへの設計施工一括発注が主流
・設計打合せは日本またはベトナムで行われ、WEB会議も活用

4. 工業団地・ゼネコン事情
・日系工業団地はインフラ品質が高く、ほとんどの場合日本語対応も可能
・日系・ローカルゼネコンやサブコンの特徴を理解し、適切な協力体制を構築

5. 文化・法規・安全管理への配慮
・起工式・竣工式等の式典文化への対応が必要
・建築法規(TCVN/QCVN)や消防申請や投資申請、MP(マスタープラン)申請方法が変更されることが多く、現地特有の法制度に注意が必要

タイ

1. 洪水・地盤沈下への対策が必須
・洪水が頻発(10年で30回)、地盤沈下も深刻(最大100cm/20年)
・工業団地では土手・調整池・高床工法等を組み合わせた洪水・沈下対策が重要

2. 耐震基準の違いと設計配慮
・タイの耐震基準は日本より緩く、バンコクのベースシア係数は0.057(日本は0.2)
・建物用途や規模に応じた耐震設計が求められ、特定建築物には規制がある

3. 高床工法とトランジション設計
・盛土による沈下を軽減するために高床工法やトランジション(段差吸収構造)を採用するケースもある
・雨水・汚水配管にも沈下を考慮した設計が必要

4. 杭工事の品質管理
・スパンパイル杭(高品質・施工性良好)を採用した打撃工法での施工が一般的
・PDA試験(衝撃載荷)による支持力確認が標準。打設後の再試験も重要

5. 工業団地インフラとの連携
・IEAT(タイ工業団地庁)基準に基づく造成やインフラ確認が不可欠

インドネシア

1. 自然災害(特に洪水)対策
・雨季の冠水リスクに備え、盛土や敷地地盤高設定が重要
・治水状況や冠水履歴を事前確認し、BCP(事業継続計画)に考慮した設計が必要

2. 工業団地の選定
・外資系とローカル系でインフラ品質に差
・地中障害物や土壌汚染、インフラ供給能力を引渡し前に確認・協議

3. 発注方式の選定
・日系ゼネコンへの設計施工一括発注が主流
・提案型見積競争で価格と品質の妥当性を評価

4. 設計段階での現地対応
・膨張土(水分を含むと体積が増加する成分を持つ土)や自然換気、祈祷室等、現地事情に即した設計が必要
・電気引込はPLN(公共電気局)との協議が必須。管理区分にも注意

5. 文化・言語・労務管理
・英語での打ち合わせが主流ではあるが、通訳を介した現地スタッフとの連携
・宗教行事や交通事情への配慮がプロジェクト成功の鍵

インド

1. 労務・文化的課題への対応
・大気汚染や祝祭日による作業停止、現場での会話不足等、独特の労務環境に配慮が必要
・現地スタッフとの信頼関係構築と異文化理解がプロジェクト成功の鍵

2. 設計・施工体制の違い
・ローカルゼネコンは施工のみで設計は別発注。仮設計画や工程管理も未整備
・日系ゼネコンによる一括設計施工が品質確保に有効

3. 敷地・法規制の特殊性
・敷地内の小川や墓地、電柱の移設等、法律通りに進まないケースが多い
・行政との交渉やロビー活動が長期化する可能性がある

4. 構造・建築計画の工夫
・将来の増築を前提とした構造設計が一般的
・平屋建てが好まれる傾向があり、コスト削減にも寄与

5. 施工技術と品質管理
・鉄骨・型枠工事は品質に課題がある一方、配筋・左官・石工事は高い技術力を持つ
・日本式の管理手法や機械化の導入が進みつつある

6. インフラと設備対応
・停電・断水が頻発するため、非常用発電機や井戸の設置が必須
・空調や衛生設備も地域や用途に応じた柔軟な設計が求められる

7. エンジニアリングの重要性
・現地にない技術や品質基準を提供することで、CMの価値が発揮される
・「日本品質」を超える設計・施工を目指す姿勢が信頼構築につながる

日系企業の海外進出をグローバル&ローカルな視点で支援

海外における建設プロジェクトは、日本とは異なる環境や制約の中で進められるため、より高い水準での計画性とリスクマネジメントが求められます。

グローバル事業の複雑性

海外建設プロジェクトは、現地の文化や物理的・社会的条件を正しく理解することに加え、予期せぬトラブルへの対応、工期遵守・品質確保・コスト制御等複数のリスクに同時に対処する必要があります。そのため、プロジェクト全体を統合的にマネジメントする体制が重要です。

予見される課題と対策

土地譲渡の遅延、行政手続きの不透明さ、人員不足、工期延伸等、多岐にわたる潜在リスクを事前に洗い出し、詳細なリスク評価に基づいた具体的な対策を講じることが重要です。プロアクティブなアプローチによって、事業の停滞や損失を未然に防ぐことができます。

国際的視点と現地対応力

世界各地での豊富な実績と経験で培った知見をベースに、各国・地域の法規制・商習慣・文化的背景等多様な特性に応じた判断と対応力を融合し、グローバルな視点とローカルな実務推進の両立により、最適なマネジメントソリューションを提供します。

コンサルティング事例

コンサルタント紹介

石幡 誠

ディレクター

日建設計設計部に入社以来、金融機関の設計を中心に建築意匠設計実務を行ってきました。グローバルプロジェクトとの関わりは、金融機関の海外進出に伴い、中国・インドネシア・インドの海外支店の設計コンサルティングを手掛けたことが始まりです。その後ベトナム・タイ・メキシコ等の日系企業の工場や倉庫の建設プロジェクトのお手伝いをさせていただいています。お客様の想いを建築という形として実現することに心がけています。

榎本 隆志

ディレクター

ゼネコンにて国内や海外の建設プロジェクトにおける施工管理業務に従事。2011年以降、当社にて海外案件を主に、土地調査支援から建物完成まで一貫して最前線でのマネジメント等を提供しています。マネジメント以外に、コスト、施工、発注、計画等数多くの分野を専門性にもち、幅広い経験と技術、現地での柔軟なコミニュケーション力をフルに発揮し、クライアントの想いにこたえます。

髙橋 直也

ディレクター

当社に入社前は国外の日系ゼネコン等にて、海外プロジェクトに従事。
当社に入社後は国内の様々な用途のマネジメント業務をへて、現在は、ASEAN地域を中心に、北米エリア等の日系企業の進出エリアを幅広く担当。
各国のプロジェクトや海外在住で培った知識・経験にて様々な課題に柔軟に対応し、事業者にとって最良のパートナーであり続けることを心掛け業務に取り組んでいます。

CONTACT

お問い合わせ

建設プロジェクトに関するあらゆる疑問にお答えします。
お気軽にお問い合わせください。

メールでのお問い合わせ

お問い合わせはこちら

お電話でのお問い合わせ

Tel. 03-5803-9770 平日9時10分〜18時10分

RECRUIT

採用情報

NCMは、総合マネジメントファームのメンバーとして、
ともに未来をつくっていくための人材を募集しています。

採用情報はこちら