研究施設

多様化する研究にこたえる、最適な研究環境を構築

研究施設は、建築・設備・研究機器・運用が複雑に絡み合う高度なプロジェクトです。加えて、法令遵守、グローバル基準、省エネ対応、BCPへの備え等多面的な要件への対応も求められます。
私たち日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)はこれまでの豊富な実績をもとに発注者の立場で、研究内容や将来の変化も見据えた全体最適のマネジメントを提供します。理工系研究所から製薬・学術機関まで、構想段階から運用立ち上げまで一貫して支援します。

研究成果の質は、研究環境の質から生まれる。
研究者の「使いやすさ」を徹底的に考えるマネジメントを。

研究施設は単なる「ハコ」ではなく、日々の研究活動を支える「器」であり、知の創造と技術革新の舞台です。研究テーマや組織体制の変化に対応しながら、環境制御、安全対策、柔軟な拡張性といった多様な要件を満たす設計・運用が求められます。

NCMは、研究現場の声に耳を傾け、研究者が本来の業務に集中できる環境を整えることを第一に考えます。
建築・建築設備と研究機器の取り合い調整から、運用を見据えた工程・コスト・品質のコントロールまで──研究を止めない、研究の未来を支える施設づくりを、全力でサポートします。

よくあるお悩み・課題

研究施設の計画・建設は一般の建築とは異なり、複雑な要素が絡み合っています。実験室や執務室に加え、食堂や福利厚生施設、研究成果を発表する場等、多様な機能が求められ、さらに、組織変更や研究内容の変化へのフレキシブルな対応力やセキュリティ・安全性等、あらゆる要件を高い水準で実現する必要があります。

例えば、次のようなお悩みがよく見受けられます。
・研究者からの要望が多くて方針や条件等の計画の前提が発注者の事務局で整理できない
・将来の組織変更や研究内容の変化に対応できるか不安
・建築・設備・研究機器・ユーティリティ設備の整合性や、誰がどのように調整するのかが不安
・研究機器の移設や処分、新規購入を誰に頼んで良いのか分からない
・研究内容と特殊設備(実験排気・クリーンルーム・動物施設等)の要件整理に時間がかかる
・各研究部門や管理部門との調整が大変
・建設の専門知識が社内になくて設計者任せになってしまい、設計や工事が要望を満たして適正に進んでいるのか不安
・法規や補助金要件、BCP対応等、多岐にわたる課題を同時に検討しきれない
・運用準備(什器・IT・保守契約等)が後手に回り、立ち上げ時に混乱する

NCMは、こうした課題に対して発注者側の視点に立ってソリューションによって、プロジェクト全体の最適化を目指すマネジメントサービスを提供します。

研究施設のコンストラクション・マネジメントの流れ

研究施設は、多系統設備・安全要件・環境性能・将来の拡張性等、他用途と比較して検討の幅が広く、高い設計精度と調整力が求められます。計画初期から、設計・施工・運用準備までの全工程が密接に連携して初めて「研究を止めずに研究者が求める」施設が実現します。

NCMは、研究者・施設管理者・発注者の想いと現場の実務とをつなぐパートナーとして、構想段階から「研究内容に即した設計条件の可視化」と「高度な整合を要する設計・工程の事前調整」を主導します。運用段階も見据えた計画・判断を支え、研究活動の持続と発展を後押しし、各フェーズで発注者に寄りそった支援を行います。

各フェーズでの提供サービス

【01. 企画・計画フェーズ】

研究方針と実現手段を整理し、最適な計画のスタートを支援します。

・関係者ヒアリングと要望の可視化
研究者・企画部門・施設管理者等、多様な立場の意見を丁寧にヒアリングし、研究方針や運用ニーズを構造化します。さらに、運用段階も見据えたプロジェクトに相応しいコンセプト策定も支援します。

・機能・空間・安全要件の整理
クリーン度、BSレベル、研究動線、設備配置、セキュリティ、安全・法規制等の要件を統合的に整理し、施設の設計条件を明確にします。

・整備方針の立案とアプローチ検討
新築・増築・改修・移転・既存活用といった複数の手法を比較し、目的に合った最適な整備方針を立案。将来の拡張性にも配慮します。

・予算・スケジュールの初期検討
限られた条件下でも効果を最大化できるよう、概算コストや整備スケジュールを早期に提示し、判断材料を提供します。

・柔軟で持続可能な計画の検討
構想段階から、研究テーマの変化や機器更新に柔軟に対応できる空間構成や設備方針を検討し、将来的な運用まで見据えた計画立案を支援します。

【02. 発注フェーズ】

最適な発注方式を見極め、発注者の研究施設に適したパートナー/設計者・施工者と進める基盤を整えます。

・発注方式の比較検討と選定支援
設計施工一括方式(デザインビルド)や設計施工分離方式等、プロジェクトの特性、研究環境の要求精度、コスト・スケジュールの優先度等から、最適な発注方式を中立的な立場から検討・提案します。

・発注者のニーズを反映した選定条件の整理
研究方針や技術要件、事業スケジュール等に基づき、評価基準や発注条件を整理します。発注先選定の透明性と納得感を高めます。

・設計者や施工者の選定プロセスの整備と実行支援
プロポーザル方式、入札方式等に応じた評価フロー・書類整備・ヒアリング支援、評価準備の支援等を実施します。選定プロセス全体を発注者に寄りそって伴走します。

・提案書や見積書の妥当性の検証
設計者、施工者の提案資料および見積書が与件を過不足なく満たし、妥当性のある内容かどうか、第三者的な観点でレビューを実施します。

【03. 設計フェーズ(基本設計・実施設計)】

研究環境の質と技術的成立性を両立させるための設計を支援します。

・要求条件の設計への反映状況モニタリング
クリーン度、多系統ガス・電源、振動・騒音対策等、専門性の高い要件が明確に整理され、設計図面・仕様書へ反映されているかモニタリングします。

・設計与条件や仕様のレビューと整合性確認
設計与条件書や図面レビューを通じて、設備配置や各システムの整合性を第三者の視点から確認し、設計上の不備や見落としを未然に防ぎます。

・各実験室のレイアウトや仕様案の比較・評価支援
複数案の検討がある場合には、仕様やレイアウトを中立的な立場で評価し、研究者や発注者の判断を技術的に支援します。

・設計過程での技術的助言・調整支援
基本設計から実施設計に至る各フェーズにおいて、建築・設備・研究用途の整合性を図りながら、発注者・設計者の調整を促します。

・設計変更の妥当性の検証
設計期間中に発生する設計変更の内容および金額の妥当性を確認し、設計変更の採否に対する発注者の意思決定を支援します。

【04. 移転・立ち上げ・運用準備フェーズ】

研究を止めない移行と、スムーズな研究開始を実現します。

・移転・立ち上げに向けたスケジュール策定と調整
既存施設の稼働継続、段階的移転、研究機器の搬入・立ち上げ等、複雑な条件を整理し、全体工程の立案と調整を支援します。※オプション業務

・研究機器の搬入・接続・動作確認の調整
大型機器や精密装置の設置に際して、搬入計画・接続条件・試験運転の各段階を計画し、現場との調整を行います。※オプション業務

・運用体制構築とマニュアル整備
研究活動開始に向けて、関係者の役割分担、保守管理体制、緊急対応ルール等の整備を支援し、必要に応じてマニュアル作成も行います。※オプション業務

・初期運用段階の課題対応と助言
竣工直後の研究開始時に起こりやすい初期トラブルに備え、柔軟なフォローアップと技術的助言を行い、運用の安定化をサポートします。※オプション業務

【05. 運用・改善フェーズ】

研究の進化とともに柔軟に対応し、持続可能な施設運用を支えます。

・中長期を見据えた保全・改善方針の構築
施設の運用実態を調査・分析し、中長期の保全計画や改修方針を整理します。将来的な設備更新・改修を計画的に進めるために企画・計画段階から支援します。※オプション業務

・実験室のレイアウト変更・機能更新への対応
研究内容や人員構成の変化に応じて求められる研究室の用途変更・ゾーニング再編等に対し、計画・設計・工事の視点で技術的な視点で助言します。※オプション業務

・設備更新・軽微な改修へのマネジメント支援
日常的な故障や劣化、機器更新の必要性に対して、影響を最小限に抑える更新スケジュールや改修方法の検討を支援します。※オプション業務

・予算化・稟議支援による実行の後押し
改修・更新に必要な工事内容の整理、概算費用の算出、社内稟議に必要な資料整備等を通じて、実行可能性の高い改善を検討します。※オプション業務

・運用レビューと改善提案の継続的実施
定期的な運用レビューや関係者ヒアリングを通じて、継続的な改善策を抽出します。研究環境の向上と施設資産の最適化を継続的に支援します。※オプション業務

私たちの得意分野

研究内容を建築条件に翻訳する支援

研究施設の計画では、「何を研究し、どのように使うか」という要望を、建築的な条件へと正確に翻訳することが不可欠です。NCMは、研究内容やプロセスを丁寧にヒアリングし、空間構成・設備仕様・環境制御・安全対策に関わる要件を整理。設計前から、機能要件や使用条件を的確に言語化します。

例えば、クリーン度や作業動線、ガス・電源・排気等多系統のインフラ仕様、危険物取り扱いへの対応等、研究特有の要求を設計者が理解しやすい形で整理・共有。図面化やチェックリストの整備も通じて、研究者・設計者・発注者の共通認識を形成し、設計品質の向上と計画の効率化を実現します。

高密度・多系統設備の整合性確保と将来拡張対応

研究施設では、空調・給排水・ガス・電源・排気等、用途ごとに異なる多系統設備が高密度に集中します。これらを安全かつ効率的に機能するためには、設計初期から整合性確保と施工段階での緻密な調整が欠かせません。

NCMは、複数設備の交差・層構成・機器配置の納まりを事前に検討し、設計者と連携して干渉・冗長・運用上の不具合を未然に回避します。また、研究の進化や組織改編に備え、将来的な実験室の改修・機器更新・設備増設が可能な柔軟性も含めて支援します。複雑な設備要件を統合的にマネジメントすることで、研究環境の安全性・信頼性・継続性を高めます。

研究を止めない工程・移転計画

研究施設の建替えや増築では、「研究を止めない」ことが最も重要な条件です。特に稼働中施設においては、工事と研究を両立するための工程管理や段階的移転の計画性が、研究成果や業務継続に直結します。

NCMは、既存施設の調査や使用状況の分析をもとに、研究活動への影響を最小限に抑える工事計画、工程、移転計画を立案します。
敷地条件や既存建物の制約、現地調査結果を踏まえ、マスタースケジュール、工事計画、移転計画を総合的に策定。設計者・施工者と密に連携しながら、研究機器の停止・再稼働タイミング、動線、安全対策や運用に至るまで一貫して調整します。

多様な関係者の意見を調整し、リスクを最小化することで、研究を継続しながら安全かつ確実な事業遂行を支援します。

施工段階での設計変更・仕様確定のマネジメント

研究施設では、研究の進捗や方針変更により、研究機器や設備仕様の確定が施工段階に持ち越されることがあります。さらに、気密・吸排気・振動・クリーン度・多系統配管といったユーティリティ設備や運用等が複雑に絡み合うため、現場では迅速かつ高いレベルの専門的な判断が求められます。

NCMは、施工図の確認や設計変更、VE/CD提案、施工者からの技術提案等を中立的な立場で技術的な評価を行い、品質・工程・コスト・運用性への影響を多面的に整理します。発注者・設計者・施工者の合意形成を円滑に進め、適切な意思決定を支援します。設計と施工の両フェーズをつなぎ、研究活動を止めることなく、確実な品質確保とプロジェクト遂行を支援します。

研究立ち上げ・運用開始に向けた伴走支援

研究施設では、研究が開始できて「工事完了」です。研究機器の設置・調整、試運転、クリーンルームの環境安定、各種実験条件の設定等、竣工から研究開始までには多くの準備工程が必要です。

NCMは、スケジュールや移転工程に運用準備を見据えたマスタープランの策定を支援します。設備の調整手順、研究機器の搬入・接続、段階的な運用開始等の対応を関係者と調整し、研究活動のスムーズな立ち上げをサポートします。※オプション業務

また、運用初期のトラブル対応や操作マニュアル整備、運用部門との橋渡しといった初動支援にも対応し、「止まらない研究」を支えます。※オプション業務

「使いながら育てる」視点での中長期支援

研究施設は、竣工後も常に進化し続ける場であり、技術革新や研究内容の変化に合わせた機能改修やレイアウト変更が避けられません。長期にわたる安全性・機能性の確保と、柔軟な改修対応力を備えた施設運用が求められます。

NCMは、将来の研究方針や機器更新の可能性を見据え、設計・施工段階から改修性・保守性を考慮した支援を実施します。さらに、運用開始後も中長期の保全・更新スケジュールの策定支援や、個別改修プロジェクトの立ち上げ・調整にも対応します。※オプション業務

施設を「使いながら育てる」観点で、長寿命かつ高性能な研究環境の持続を支援します。

提供サービス一覧

・新築、増築、改修の複数案比較と意思決定支援
・研究要望・与条件の整理支援
・設計与条件書・基本計画の作成支援
・管理部門・研究者間の方針検討調整支援
・設計者、施工者選定プロポーザル支援
・設計内容のレビューと技術的評価
・建設コストの妥当性検証
・移転計画・研究機器搬入の工程整理
・クリーン環境立ち上げ支援
・工事区分整理と別途工事の調整支援
・専門設備業者との調整・技術検討支援
・運用マニュアルやBCP対応計画の支援
・実験室改修・長期保全計画の検討支援
・設備更新を見据えた機器配置・搬出入計画
・安全対策や実験リスク対策計画の検討支援
・維持管理コストと設計仕様のバランス検討
・運用開始前の初期トラブル予測と対応準備
・長期運用を見据えた施設評価と改善提案
・サステナブル研究施設に向けた環境性能の仕様化支援

私たちの特長

NCMは日建グループの一員として、研究施設における計画・設計・施工・運用の全ての段階で、発注者を支援する高い専門性とマネジメント力を有しています。研究施設特有の高度な設備構成、安全対策、将来の研究変化への柔軟な対応等、多様な課題に対し、確実なマネジメントサービスを提供します。

日建グループの知見を活かした高度なマネジメント力

建築・設備・安全・運用まで、研究環境づくりに必要な幅広い知見を連携し、設計・施工・運用の各段階で的確な判断と意思決定を支援します。

事業構想から運用までを一貫して支援

計画立案から竣工後の立ち上げ、改修まで、研究活動を止めないための長期的視点でマネジメントを実施します。

複雑な条件・課題を「見える化」し、最適解を提示

研究内容や設備条件、関係部署の要望を整理・可視化し、合意形成と意思決定を円滑に進めます。

多様な専門家と連携した現実的かつ実行可能な計画立案

安全・環境・設備・研究機器等、専門分野の知見を結集し、実現性の高い計画とマネジメントで力強く推進します。

中立的な立場で機能性・実現性・妥当性を検証

設計・施工・運用の各段階で、発注者の立場から技術的な評価を行い、最適な判断と意思決定をサポートします。

理系分野を問わず蓄積された「専門性と事例知見」

製薬・バイオ等、様々な研究分野や建設条件にこたえてきた豊富な支援実績があります。分野ごとの研究文化や特有要件に対する理解をもとに、標準化された対応ではなく「適応型の支援」を行います。

研究施設実績

CMr紹介

國府田 正夫

ディレクター

ゼネコン、設計事務所をへて入社。主に研究施設、生産施設の新築・改修プロジェクトを担当しています。災害に強い施設、可変性のある施設づくりのサポートを得意とし、「お客様の様々な疑問やお悩みに分かりやすくこたえる」、「多くのプロジェクト関係者を束ね、リードする」ことを常に心がけて業務に取り組んでいます。これまでの経験に基づいた「安心できるマネジメント」をお客様に提供しています。

松下 貴伸

ディレクター

設計事務所、食品工場のプラントエンジニアリングをへて入社。主に生産施設、研究施設の新築・改修プロジェクトを担当。工事完成後の運営段階を見据えた建築計画立案支援や、稼働を止めず運営を続けながらの再編計画検討支援を得意とします。
多岐にわたる関係者をまとめる旗振り役となって、先を読んだプロジェクト推進戦略を、提案型の姿勢で支援させていただきます。

松嶋 治朗

ディレクター

個人設計事務所をへて2010年に入社。主に生産施設、研究施設の新築・改修プロジェクトおよび劣化診断、遵法性調査を担当しています。
プロジェクトの企画・計画段階から施工段階からちょっとした困りごと相談まで、柔軟なコミュニケーション力および幅広い知識と経験によりクライアントのご要望に沿った提案・助言および支援を行います。

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