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横浜ビジネスパーク Yokohama Business Park

横浜ビジネスパーク「YBP」という“街”の持続的発展の仕組みを構築した16年間<継続中>
都市型複合施設のライフサイクルに関するCM業務

横浜ビジネスパーク(YBP)は、1989年に竣工した、ベリーニの丘を中心に11棟17施設からなる延床面積23万㎡の都市型大型施設です。日建設計コンストラクション・マネジメント(以下:NCM)は、施設の建物維持保全のため、2004年度から16年間<継続中>にわたりライフサイクルマネジメント(LCM)とコンストラクション・マネジメント(CM)の両側面から総合的に支援しています。

(Photo:野村不動産株式会社)

横浜ビジネスパーク

TYPE
INFORMATION
CLIENT
野村不動産株式会社
LOCATION
神奈川県横浜市保土ヶ谷区
USE
事務所,スポーツ施設,店舗,地域冷暖房施設,研修施設
FLOOR AREA
235,000㎡
STRUCTURE
SRC造、S造・地下2階 地上21階 塔屋2階
他、全体:11棟17施設
COMPLETION
1991年
AWARD
CM選奨2020 特別賞
TEAM
元設計・監理:野村不動産+大林組、他
元施工者:大林組、他
CM:日建設計コンストラクション・マネジメント

LCM×CMスキームでLCCを戦略的にコントロール

YBPは、事業主である野村不動産が保有する施設の中でも最大規模を誇ります。NCMは、その保全費の増大や変動リスクに備えるためにLCMとCMの双方の視点から「建物施設・維持保全システム」を構築し、LCMによる「保全計画ビジョン」とCMによる「実行計画」を分断させずに一気通貫でサポートしました。
「保全計画ビジョン」の策定段階では、施設の棟別に中長期保全計画を策定、これにより、全施設の「保全費の全体像」を把握、保全管理方針と予算を鑑みながら「保全管理の目標値」を設定し、施設の運用戦略の検討を支援しました。「実行計画」段階では、単年度ごとに保全計画から抽出した項目を基に優先度を検討し、性能規定や施工条件を見積条件書として整え、複数棟の発注全般を支援しました。さらに、実績に基づく仕様書整備などPDCAによる最適化を図っています。

LCM×CMの組合せ

世代毎の変化・課題にCMが柔軟に対応し「YBPモデル」を精錬させながら構築

事業主のニーズに対し常に最適な選択肢を示すこと、というCMのミッションのもとに、16年という長い年月の中でニーズの変化に変幻自在に対応し事業主やPM会社をサポートしました。NCMが参画した当初(2004年度)は、施設の建物が築15年を経過し保全工事費が増加、経営戦略上の課題として認知され始めた時期で、NCMは単年度工事の妥当性や競争環境の整備など、主にコスト抑制を目的とした業務を担当しました。そこから、さらに予算と工事費の乖離が課題となり、キャッシュフローのベースとなる中長期修善計画の精度を上げて、計画修繕工事の“企画から工事完了まで”の一連の管理手法を整え、事業主ニーズの変化に対応できる持続可能な「YBPモデル」として2015年には確立し、現在も、毎年度毎に更新し続けています。

YBPモデルの変遷 ~事業主ニーズの変化~

ベリーニの丘

※掲載内容は2020年時点のものです。

MEMBER’S VOICE

知恵を出し合い施設の維持に貢献する

ビジネスパークという名の通り、11棟の建物と広い敷地のため、建物の各所の仕様を把握するのも一苦労です。所有者、ビル管理者はさらに大変だ、ということを理解し、少しでもお手伝いが出来ればという思いで携わっています。
細やかな修繕のたまもので、一般的な修繕周期を迎えても使用可能な設備が多い反面、いつ更新すべきかを見立てることが困難なケースが増えてきました。築30年を超えたことから、修繕費用の増加と共に計画時期の判断がより重要になってきます。
メンバーで知恵を絞り、施設の発展と継続に貢献したいと思います。

ディレクター/熊倉 孝

技術力×機動力でイノベーティブを実現

IT技術や社会的要求の変化が加速している昨今において、既存のビジネスモデルの崩壊や再構築が始まっています。今どのようなシステムを導入すれば数年後も競争に耐えられるのかを予測することが難しいと感じます。

予測困難な状況下でプロジェクトに求められるものが何かを、現在から将来に至る時間軸を意識して考察し、経験と知識を基にした技術力と、状況に応じて素早く対応する機動力を支えにクライアントと共に考え、イノベーションを実現していきたいと考えています。
本プロジェクトにおいてもクライアントをはじめプロジェクトにかかわる方々が、前向きに取り組めるような発信を心がけています。

ディレクター/竹原 由香里