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米沢市立病院・三友堂病院新病院建設プロジェクト Yonezawa City Hospital/Sanyudo Hospital New Hospital Construction Project

官民2病院の機能再編+隣接合築+民活事業を採用した日本初の官民連携モデル「米沢モデル」の実現

山形県米沢市の公立の米沢市立病院と民間の三友堂病院を、独立性を保ちつつ同一敷地内に隣接して合築するプロジェクトです。急性期医療と回復期医療に機能分担を整理した後、一部の共有機能を外部事業者にて管理運営を行うという、全国的にも先進的な取り組みが行われています。日建設計コンストラクション・マネジメント(NCM)は、基本計画段階から工事段階までのコンストラクション・マネジメント(CM)業務を行いました。

前例のない2病院の機能再編であること、廃道を含む段階的な現地建替えであること、令和5年度中の両病院同時開院が必要であること、という本プロジェクト特有の3つの制約に対して、CMとして「持続的プロジェクト運営体制の構築」、「多様な事業者発注スキームの構築」、「計画から設計・工事段階まで一貫した技術力の提供」といった3つの付加価値を提供し、発注者を支援しました。

多くの関係者と長期間にわたりプロジェクトを推進していくことになるため、正確な情報共有と意思決定、進捗管理ができるよう、2病院内部、医療コンサルタントや保健所も含めた意思決定ルートと会議体を構築しました。合同の定例会議での確認事項を明確にし、進捗確認と課題解決が確実に進むよう進行役を担いました。

アメニティ機能(調剤薬局、給食センター、売店等)の民活事業化や、2病院と民活事業の計3発注者による一体的な基本設計者選定、施工者技術の早期取り入れのためのECI方式の採用、熱源合理化や省エネのためのエネルギーサービス(ES)事業など、最適な事業者が参加できる複数の発注スキームを一体的に組み立てました。

基本計画段階では、調査や行政協議の条件を整理し、2つの病院が医療法や建築基準法上成り立つための配置計画や接続方法、建替ステップや機能構成等を検討することで、設計段階以降のプロジェクト実現の見通しを立てました。設計や工事段階では、3発注者ごとの区分を明確にし、技術的な助言を行いながら設計変更や品質・コスト管理を的確に行うことで、最終的に3発注者ともに、求める品質と想定コスト内で業務完了することができました。

NCMは計画段階から完成まで一貫して発注者に寄り添い支援することで、目標としていた令和5年度中の両病院開院を達成し、地域医療の課題に対する一つの解決策となりうる病院再編と連携のモデル「米沢モデル」の実現に貢献しました。


(Photo:株式会社ロココプロデュース 林広明)

米沢市立病院 三友堂病院

TYPE
INFORMATION
CLIENT
米沢市立病院、一般財団法人三友堂病院
LOCATION
山形県米沢市
USE
医療施設
FLOOR AREA
約44,850㎡
STRUCTURE
RC造+一部S造(特許工法)
地上8階、地下1階
COMPLETION
2024年12月
TEAM
設計者:内藤建築事務所
施工者:フジタ・後藤組・中村建設共同企業体
    高砂熱学工業・東北エネルギーサービス共同企業体
CM:日建設計コンストラクション・マネジメント

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