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サステナビリティを一次産業の現場で考える。
日建設計コンストラクション・マネジメント『新林』メディアと木を伐る活動
ー『IDEAS FOR GOOD Business Design Lab』掲載記事ダイジェストー

  • MEDIA REPORT

日建設計コンストラクション・マネジメントでは、昨年より当社のCSR活動として「木を伐る活動」をスタート、本年1月からその活動を発信する媒体として『新林』を発行開始しました。そして3月26日に、「木を伐る活動」の一環として、伐った木を運び出す活動を静岡県浜松市天竜区のKicoroの森で実施しました。
今回は、この活動に同行頂いたWebメディア「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」編集部による、同メディア掲載記事のダイジェストをご紹介させていただきます。

サステナビリティを一次産業の現場で考える。
日建設計コンストラクション・マネジメント『新林』メディアと木を伐る活動

日本の国土の7割が森林で覆われていますが、そのうちの半分が人工林であることを知っているでしょうか。この人工林を維持するためには定期的に間伐などで人の手を入れる必要があります。しかし、日本の森林には急斜面が多く、林業機械が立ち入って木を伐ることが困難で、林業従事者不足、輸入木材との価格競争による価格低迷等も相まって、近年では一度人の手が入った人工林が放棄されることが多くなりました。

日建設計コンストラクション・マネジメントでは昨年からこの「木を伐る活動」を開始、今回は、同社の若手社員を中心とした11名が参加し、新しい森づくりに取り組む木こりの前田剛志さんのアテンドのもと昨年「木を伐る活動」で伐った間伐材を運び出す活動を行いました。一行が訪れたKicoroの森がある浜松市天竜区は「天竜杉」でよく知られ、「尾鷲ヒノキ」「吉野杉」とともに日本三大人口美林にも数えられる地域です。

伐採した木は重さを軽くするために3-6か月ほど放置し、木の水分を抜いて乾燥されますが、今回は、昨年11月の伐採から4か月ほどたった木を運び出しました。日本の地形は山がちなため木を人力で運び出すこともあり、その方法はいくつかあるそうです。
参加メンバーは、肩に担いで運ぶ方法と、専用の紐を木に巻きつけ引きずりながら運ぶ方法を使って悪戦苦闘しながらも運び出しを体験しました。

この活動を推進する日建設計コンストラクション・マネジメントのサステナビリティ推進チーム ディレクター 吉岡優一さんに「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」編集部がインタビューし、「木を伐る活動」と、“新しい森林文化を耕そう”というタグラインで展開する同社のメディア『新林』にこめられた想いを伺いました。

サステナビリティ推進チーム ディレクター 吉岡優一

-建築に関わる会社として、この「木を伐る活動」を始めた理由について、吉岡さんは「これまで当社のCSR活動として実施していた富士山での植樹活動を経て、今見えている地上のことだけに捉われず、木があることの意味を、見えていない地中を含め生態系全体で捉えることの重要性に気づきました。一方で、日本の森林には、『木を植える』こと以上に、『木を伐る』ことに関する課題が山積しており、次世代に適切に引き継ぐべき社会的資本として関わりを持つ必要性を感じました。」と語りました。

―メディア『新林』の中では、「新しい森林文化」が育まれることが大切にされています。その「新しい森林文化」とは具体的にどのようなものなのかを伺ったところ、吉岡さんは学びを通して人との関係がつくられたり、経験的な豊かさを複合的に発見したりする場所として、森林には可能性があると感じているといいます。
また、「魚」くらいの解像度で「森林」を見られるようになりたいという吉岡さんのお話が印象的でした。魚は、絵本や図鑑で知ることからはじまり、釣り方を知り、魚が育つ環境・地形と知識が深まっていきます。飼えば育てる難しさ、そして食べ方、さばき方、いくらで買えるかという調達への理解など知識が深まります。「魚と同じくらい『森林』について、『木』ついても理解が進み、実感を伴った身近なものになるといいなと思います。そのための第一歩として必要なのが『学び』です。面白いことに取り組んでいる人たちを『新林』で紹介し、周りも自分たちも理解を深めてければと思っています。」

―木を伐る活動については「一緒に実体験をしたい」という反応が一番多いそうで、今後は他の企業、他の地域にも展開していきたいと考えているそうです。会社として森林経営のプロフェッショナルというわけではないため、多様な企業と一緒に勉強していきたいとおっしゃっていました。

―最後に、このプログラムを通じて、「サステナビリティのリテラシーと実体験がある人」を育てていきたいとのこと。「建築分野におけるマネジメント・コンサルティングをする私たちのように、コンサルティングする立場に立つ者こそ、実体験に基づいて本質的に何がサステナビリティなのか、知識を持つ必要があります。この活動での体験が、その知識を得ることに結びついてほしいですね。」と語りました。

木を植えることは「善」、木を倒すことは「悪」と短絡的に捉えられがちですが、現在の日本の森林をめぐる状況はそう単純ではありません。建築の現場で木材が重宝されている一方で、林業の現場では高齢化による人手不足や資金不足が顕著になり、ますます多くの人工林が放置され、現場からは諦めの声もあがっています。

そうした状況を打破するためには、林業の現場の解決策だけに頼るのではなく、実際に木材を扱う人たち、そして建物や家具を利用するすべての生活者が、状況や問題を知ることが大切になるのではないでしょうか。実際に森林の風を浴び、音を聴き、木に触れられるこのプログラムは今後多くの人に「実体験にもとづいた知識」を提供してくれることでしょう。

(IDEAS FOR GOOD Business Design Lab編集部)

文・写真:IDEAS FOR GOOD Business Design Lab

新林、木を伐る活動については以下をご覧ください。

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